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どんなことから、今の図解思考に行きついたのか、思い出話を踏まえて書いていこうと思います。

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0050会社員時代「本流から外された」..  


【今回のテーマ】
会社員時代「本流から外された」..でも、得るものが大きかった
というお話です。

「自分だけ、会社の中心から外された気がする」
そんなふうに感じたことはありませんか。

同期や同僚が、会社のメインとなる仕事で活躍している。
一方で、自分は新しい仕事、よく分からない仕事、誰もやりたがらない仕事を任される。

頭では「これも仕事だ」と分かっていても、心の中ではモヤモヤしますよね。
「評価されていないのかな」
「自分だけ遠回りさせられているのかな」
「この仕事をやって、将来につながるのかな」

そんな不安が出てくるのは、とても自然なことです。

私にも、会社員時代にそんな経験がありました。
当時は正直、嫌でした。
でも、振り返ってみると、その「本流から外された」と感じた経験こそが、
後の自分に大きな力を与えてくれたんです。

今日は、その時の話を書いてみたいと思います。

1.会社の本流は、配管CADシステムの開発でした


当時、私が勤めていた会社は、
戸建て住宅を中心としたガスや水道の配管設備のCADシステムを開発していました。

もともとは、ドラフターに向かって配管図や建築図面を作成していた会社です。
それが、時代の流れとともにパソコンを使った仕事へ移っていきました。

つまり、会社の中心にある仕事は、ガス・水道の配管CADシステムの開発でした。
私も最初は、その本流の仕事に関わっていました。

ところが、ある時、会社が地元のシステム開発も受注して、仕事の幅を広げようということになりました。
新規事業のようなものです。
でも、誰もその仕事をやりたがりませんでした。

理由は簡単です。
どうなるか分からないからです。

会社の本流から離れて、成果が出るかどうか分からない仕事をする。
その間に、他の人たちは本流の仕事で経験を積んでいく。

そう考えると、不安になります。

私も同じでした。
正直なところ、嫌でした。

でも、上司から言われました。
「やれ!」
会社員ですから、そう言われたらやるしかありません。

2.任されたのは、浄化槽の維持管理システムでした


私が任されたのは、浄化槽の維持管理の仕事をパソコン化するシステム開発でした。
今の若い方には、少しイメージしにくいかもしれません。

当時の地方では、まだ下水道が十分に普及していませんでした。
そのため、各家庭に浄化槽を設置する必要がありました。

トイレの汚水を大きな槽にため、そこに空気を送り込み、
微生物の働きできれいにして、排水路を通って川に流す。
そういう仕組みです。

そして、その浄化がきちんと行われているかを検査する必要がありました。

年に一回、浄化槽の水を採水して、試験センターで検査してもらいます。
その結果を記録し、管理していく。

それまでは、それらをすべて紙の台帳で管理していました。

この紙の台帳による管理を、パソコンを使ったシステムに乗せる。
それが、私に任された仕事でした。

顧客数は約8000件。
しかも当時のパソコンです。

今のように高性能なパソコンでもありません。
インターネットもメールも、今のように当たり前ではありません。

さらに、試験センター側のオフコンとのデータ交換も必要でした。

もう40年以上前のことです。

今なら簡単に思えることでも、当時は一つひとつが手探りでした。

3.初めての「ゼロからの開発」


それまで私は、会社の本流である配管CADシステムの開発に関わっていました。

しかし、この浄化槽管理システムは、まったくのゼロからの開発でした。
まず、お客様のところへ行きます。
パソコンを使ったこともないお客様です。

紙の台帳を見せてもらいます。
どんな項目を記録しているのか。
日々、どんな流れで仕事をしているのか。
採水の予定はどう管理しているのか。
検査結果はどう戻ってきて、どのように台帳へ記入しているのか。

一つひとつ聞いていきました。

そして、それをパソコンのシステムにしたら、どんな画面が必要か。
どんな入力項目が必要か。
どんな帳票が必要か。
どんな順番で操作すれば、現場の人が使いやすいか。

そうやって考えていきました。

大変でした。
でも、不思議なことに、進めていくうちに充実感が出てきたんです。

本流から外されたと思っていた仕事。
嫌だと思って始めた仕事。

でも、現場の仕事を見て、話を聞いて、仕組みにしていく。
それは、単なるプログラム作成とは違う面白さがありました。

仕事の流れを理解し、構造化し、システムとして形にしていく。

そこには、自分で道を切り開いている感覚がありました。

4.一番の難関は、フロッピーディスクでのデータ交換でした


特に大変だったのは、試験センターとのデータ交換です。

浄化槽の水を採水したら、その検体と検体名簿を試験センターに渡します。
試験センターでは検査を行い、その結果を名簿に記入します。
そして、その結果をこちらの顧客台帳に登録する必要があります。

今なら、メールやクラウドで簡単にできますよね。
 ・データを送る。
 ・結果を返してもらう。
 ・システムに取り込む。
そんなことは、当たり前のようにできます。

でも、当時はそうではありませんでした。

パソコンで作成したデータをフロッピーディスクに落とします。
それをオフコンで読み込めるデータ形式に変換して渡します。
試験センター側で、そこに検査結果を書き込んでもらいます。
そのフロッピーディスクを、今度はパソコンで読める形式に変換します。
そして、パソコンの顧客台帳に検査結果を登録していく。

今思えば、ずいぶん面倒なことをしていました。
でも、その時代には、それが現実的な方法でした。

この仕組みを作るために、
試験センターのオフコンシステムを開発している技術者の方とも打ち合わせをしました。

その時、こう言われました。
  「パソコンでやるのは、止めた方が良いのでは?」
たしかに、相手から見ればそうだったと思います。
当時のパソコンで8000件の顧客を管理し、さらにオフコンとデータ交換する。
不安に思うのも当然です。

でも、私は不思議と「やれる」と思っていました。

若かったからかもしれません。
経験が少ない分、怖さも分かっていなかったのかもしれません。

それでも、業務を理解して、パソコンを使った業務システムとして組み立てることには、不安がありませんでした。

ただし、一つだけ困ったことがありました。
オフコンとのデータ交換です。
これは、私の不得意分野でした。

5.自分ひとりでできないなら、人の力を借りればいい


私は、業務を理解してシステムに構造化することには自信がありました。
でも、フロッピーディスクのボリューム管理や、
オフコンとのデータ交換のような技術的な部分は得意ではありませんでした。

そこで、社内にいた優秀な人を巻き込みました。
その彼と一緒に、フロッピーディスクの管理方法やデータ形式について探っていきました。
あれこれ試しながら、どうすればパソコンとオフコンの間でデータをやり取りできるのかを考えました。

一人では難しかったと思います。
でも、二人で考えることで、解決策を見つけることができました。

この経験は、私にとってとても大きな学びでした。

仕事は、全部を自分一人で抱え込まなくてもいい。
自分の不得意分野は、得意な人の力を借りればいい。
その代わり、自分が得意な部分でしっかり価値を出せばいい。

これは、今でもとても大事にしている考え方です。

若い頃は、どうしても「自分でできなければいけない」と思いがちです。
特に技術職だと、知らないことやできないことを認めるのが怖い時があります。

でも、仕事は成果を出すためにあります。

自分一人の能力を証明するためだけにあるわけではありません。
必要な人を巻き込み、力を借り、全体として実現していく。
それも、大切な仕事力なんですよね。

6.「外された」と思った仕事が、自分を育ててくれた


最初は、嫌でした。
 「なぜ自分が」
 「本流から外された」
 「他の人は中心の仕事をしているのに」
そんな気持ちがありました。

でも、後から考えると、この経験が今の自分に大きく影響しています。

特に大きかったのは、二つです。

一つ目は、まったくのゼロからシステム開発を経験できたことです。
 ・お客様の業務を聞く。
 ・紙の台帳を確認する。
 ・仕事の流れを理解する。
 ・それをパソコンのシステムに置き換える。
 ・画面や帳票を考える。
 ・データの流れを設計する。
お客様と確認しながら形にしていく。

この一連の経験は、会社の本流の仕事だけをしていたら、なかなか得られなかったかもしれません。

二つ目は、自分の不得意分野を他の人の力を借りて実現できたことです。

これは、単なる技術的な問題解決ではありませんでした。
 「自分にはできないことがある」
 「でも、できる人と組めば実現できる」
 「仕事はチームで成果を出せばいい」
そういうことを、実感として学びました。

この二つは、その後の仕事の土台になりました。

7.本流にいることだけが、成長ではありません


会社の中にいると、「本流」にいることが大事に見えます。

中心部署。
主力商品。
花形の仕事。
上司から注目されるプロジェクト。

たしかに、そこには大きな経験があります。
評価にもつながりやすいかもしれません。

でも、本流から少し外れた場所にも、実は大きな学びがあります。

むしろ、誰もやりたがらない仕事だからこそ、自分で考える余地があります。
前例がないからこそ、ゼロから組み立てる力がつきます。
人が少ないからこそ、自分の担当範囲が広がります。
困ることが多いからこそ、人を巻き込む力も必要になります。

本流の仕事では、すでに仕組みができていることが多いです。
先輩がいて、手順があり、過去の資料があります。

でも、新しい仕事や脇道の仕事には、それがありません。

だから大変です。
でも、だからこそ鍛えられます。

最初は「外された」と感じた仕事でも、実は「任された」仕事だったのかもしれません。

当時は、そんなふうには思えませんでした。
でも、時間がたって振り返ると、そう見えてくることがあります。

人生や仕事の意味は、その時すぐには分からないものなんですよね。

最後に:今、「外された」と感じている人へ


もし今、あなたが会社の中で「本流から外された」と感じているなら、つらいと思います。

周りと比べてしまうかもしれません。
焦るかもしれません。
自分の評価を疑ってしまうかもしれません。

でも、少しだけ見方を変えてみてください。

その仕事には、どんな経験が含まれているでしょうか。

ゼロから考える余地はありませんか。
お客様や現場を深く知る機会はありませんか。
自分の不得意を知る機会はありませんか。
誰かを巻き込む練習はできませんか。
小さくても、自分で仕組みを作る場面はありませんか。

本流から外れた仕事は、表面的には遠回りに見えます。
でも、その遠回りの中でしか身につかない力があります。

会社の中心で働いている人には見えない現場が見える。
前例がない中で考える力がつく。
自分の強みと弱みが分かる。
人の力を借りる大切さが分かる。

そういう経験は、後になって必ず効いてきます。
私の場合もそうでした。

あの時、嫌々ながら始めた浄化槽管理システムの開発が、後の自分の仕事の考え方を作ってくれました。

ゼロから業務を理解して、構造化して、システムにする。
自分だけでできないことは、人の力を借りて実現する。
この二つは、今でも自分の大切な軸になっています。
これらは、本流の中だけにいたら得られなかったかもしれません。

だから、今なら思います。
「本流から外された」と感じる経験にも、ちゃんと意味があります。
その時は分からなくても、後からつながることがあります。
遠回りに見えた道が、自分だけの強みを作ってくれることがあります。

もし今、あなたが望まない仕事を任されているなら、すぐに前向きになれなくても大丈夫です。



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