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どんなことから、今の図解思考に行きついたのか、思い出話を踏まえて書いていこうと思います。

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0030簡単に首にされた「営業部長・技術部長」  


「使えない」の一言で終わる世界に、会社の現実が詰まっていました

会社で働いていると、ふと不安になることはありませんか。
「自分は本当に必要とされているのだろうか」
「役職があれば安心なのだろうか」
「会社が厳しくなったとき、自分は残れるのだろうか」

特に中小企業で働いている方や、これから独立・転職を考えている方ほど、
その不安は現実味を帯びてくると思います。
大企業のように制度や肩書きが守ってくれる世界とは違い、
中小企業では、良くも悪くも社長の判断がとても近いところにあります。
今回は、私がかつて経験した「中小企業のシビアな現実」についてお話しします。

たった2週間で消えた、営業部長と技術部長


それは、転職情報誌を見て営業に行った、あるソフト会社での出来事でした。

初めて訪問したとき、話はビギナーズラックのようにトントン拍子で進みました。
社長からは「提案書を担当してもらおう」という話になり、
その場で営業部長と技術部長まで紹介していただきました。

お二人とも、年齢は50代くらいだったと思います。
「次回はこの2人と具体的に打ち合わせして」と言われ、私は期待を持って会社を後にしました。

そして2週間後、2度目の訪問をしました。
ところが、打ち合わせの場にいるはずの営業部長と技術部長の姿が、どこにもありません。

不思議に思って、社長に尋ねました。
「お二人はどうされたんですか?」
すると社長は、あっけらかんとこう言ったのです。
「 あぁ、使えないから辞めてもらった! 」
その瞬間、私は言葉を失いました。

2週間前に紹介されたばかりの部長2人が、もういない。
しかも理由は「使えないから」。
中小企業の現実を、真正面から突きつけられた気がしました。

「部長」という肩書きは、守ってくれない


その会社は、80人ほどのソフト会社でした。
半数は派遣で客先常駐、もう半数は社内開発という体制です。
ソフト会社としては、それなりの規模だったと思います。

会社員として働いてきた私の感覚では、
「部長」という役職に就くのは、そう簡単なことではありませんでした。
実績があり、社内での信頼があり、ときには社内政治のようなものも乗り越えて、
ようやく辿り着くポジション。
そんなイメージがありました。

だからこそ、「部長」と聞くと、どこか安定した立場のように感じていたのです。

でも、その会社では違いました。
肩書きは、結果を出せなければ何の保証にもならない。
社長から見て「使えない」と判断されれば、たとえ営業部長でも技術部長でも、
あっという間にいなくなる。

もちろん、社長にとっても簡単な判断ではなかったのかもしれません。
人を採用するにもコストがかかりますし、辞めてもらうにも痛みはあります。
けれど、それでも決断する。そこに中小企業の厳しさがありました。

その出来事は、特別な例ではありませんでした


実は、その会社とはそこから20年近くにわたって、お付き合いさせていただくことになりました。

長く出入りするうちに、あの日の出来事が決して特別な例ではなかったことがわかってきました。
その後も、何人もの営業部長や技術部長が入社してきました。
なかには、鳴り物入りで迎えられた人もいました。
経歴も立派で、最初は「今度こそ会社が変わるのでは」と思わせる方もいました。

ところが、しばらくすると姿が見えなくなるのです。
そして理由を聞くと、やはり似たような言葉が返ってきました。
「使えなかった」
「動かなかった」
「期待したほどではなかった」

外から見れば、少し乱暴に聞こえるかもしれません。
ですが、社長の近くで長く仕事をさせていただくうちに、少しずつその意味がわかるようになりました。

社長が見ていたのは、肩書きでも経歴でもありませんでした。
「自分で動くかどうか」
「自分から発信するかどうか」
「会社を前に進めるために、具体的な行動を起こせるかどうか」
そこだったのだと思います。

創業者社長の目線は、驚くほどシンプルです


創業者社長の感覚は、とてもシンプルです。
「指示しないと動かない人は困る」
「自分から発信しない人は役に立たない」
「給料に見合う成果が見えないなら、置いておけない」

言葉にすると厳しいですが、中小企業ではこれがかなり現実に近いと思います。

大企業であれば、役割が細かく分かれていたり、会議や調整に時間をかけたり、
多少成果が見えにくくても組織の中に居場所があったりします。
もちろん大企業には大企業の厳しさがありますが、中小企業の厳しさとは種類が違います。

中小企業では、人ひとりの重みが大きいです。
部長ならなおさらです。
社長は「この人が入れば、営業が変わる」「技術組織が良くなる」「会社が前に進む」と期待します。

だから、待ちの姿勢では足りないのです。
「言われたことはやります」ではなく、
「こうしたほうがいいです」「この案件は私が動きます」「この問題はこう解決します」と、
自分から旗を振ることが求められます。

部長という肩書きは、座る椅子ではなく、動く責任なんですよね。

厳しいけれど、わかりやすい世界でもあります


この経験は、独立した私にとって、今でも妙にリアルな教科書のように残っています。

中小企業は厳しいです。
でも同時に、わかりやすい世界でもあります。

動けば見てもらえる。
結果を出せば評価される。
自分から提案し、実行し、会社に変化を起こせば、年齢や肩書きに関係なく必要とされる。

逆に言えば、どれだけ立派な経歴があっても、どれだけ前職で偉かったとしても、
その会社で動けなければ意味がありません。
過去の実績ではなく、今ここで何ができるか。それが問われるのです。

もし今、あなたが会社の中で不安を感じているなら、
まずは小さくてもいいので「自分から動く」ことを意識してみてください。
指示を待つのではなく、気づいたことを伝える。
問題を見つけたら、解決案まで添える。
誰かがやるだろうと思うことを、自分から一歩踏み出してみる。

それだけで、見え方は変わります。

「使える人」とは、何でも完璧にできる人ではありません。
会社を前に進めようとして、自分から動ける人です。

あの日、たった2週間でいなくなった営業部長と技術部長の姿は、今も忘れられません。
厳しい出来事でしたが、働くことの本質を教えてくれた経験でもありました。
中小企業では、肩書きよりも行動。経歴よりも今の動き。それがすべてなんですよね。



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